「つけを払う」わかぎゑふの料理コラム✨
2024.10.30
つけを払う
EUではなんと2025年に売れ残った服や靴などの衣料品の廃棄を禁止する法案が設置される予定。6年間の免除期間があるとはいえ、あっという間にその時はやってくるのです。大手企業やファッション業界は大揺れに揺れ、一流のアパレルメーカーがリメイクの洋服を発表したり、フランスではなんとたんぱく質で出来た布が開発されています。
考えてみれば私個人のクローゼットの中を見ても恐ろしいほどの量の洋服がありますねぇ。かつて昭和のお母さんたちが大切な時に来る服を「一張羅」なんて呼んで大事にしていた時代はあっという間に過去の話になりました。
1970年代に中学生だった私も友達の影響で「洋服が欲しい」と親によくねだったものです。なかなか買ってもらえないので見よう見まねでスカートやブラウスを縫っていました。あの頃はともかく枚数が欲しかったんですね。「たくさん持ってる」ことに快感を感じていたのだと思います。
働くようになってからはシーズンごとに新しい服を買いましたね。雑誌を読んでも、「今年は緑がはやる」とか「ワードローブに新しい一枚」なんて記事が並び、洋服を買うことは生きるよろこびのひとつでした。香港やソウルに行ってのコートを作るというのもはやりましたよ。一日で縫ってくれるし、安いので「革ジャン作りに行く?」と友達と誘いあったりして。
挙句の果てに「買ったけど一回も着てないよの」なんて服がクローゼットの中にたまり、誰かにあげたり、処分したりして生きてきました。女は誰もかれもがそうだったと言っても過言ではないと思います。
演劇をやって、衣装の仕事もしていることもあって、うちには友達や、芝居を見た一般の方からもらった古い服や、着物なんかもたくさん保管してあります。整理しても追いつかないほど。どこの家にも「もう着ないけど、自分では捨てられない」服や着物が溢れているのでしょう。着ることは女性の生きざまでもあるのだから、身内が捨てがたいのもよく分かります。
とまぁ、私のレベルでこれですよ。そりゃあ世界中に着る物がためこまれ、ついには「害」になる日が来たのも容易に納得ができるというものではありませんか。「ああ、私にも覚えがある。むしゃくしゃした時に洋服買ってスッキリして、タンスの肥やしにしたことが。」ということです。
そんなことで、私はおととしから下着以外は古着を買うことにしています。アパレル業界もヨーロッパの動きでそうなっているのかもしれませんが、最近はどこにでも古着屋があるので買うには困らなくなりました。
来年の芝居の衣装も全部リメイクで作ろうと考えています。その方がコストがかかるかもしれませんが、今までおしゃれしてきた分、地球に恩返し、いやツケを払わないといけないと思っています。
今回は料理とは何の関係もない話になってしまいました。しかし女性なら耳の痛い話だし、知っておくべきことだと思いましたので書きました。ちょっぴりナーバスになってしまったかもしれないので、これからのシーズンにピッタリの簡単でおいしいお鍋料理をご紹介します。
キャベツ鍋(海鮮)
注意してほしいのはニラ、春菊、もやし、玉ねぎのような柔らかくなってしまう野菜は合わないことと、お肉系もミスマッチです。放っておいても出来ちゃうので、友達が来た時などに、他の料理で飲んでいる間に出来上がります。食べ方は自由ですが、これからの季節はポン酢がおいしいでしょうね。
仕上げにご飯を入れて、チーズで仕上げると最高のリゾットも出来ちゃいます。ぜひお試しください。
(材料)
・キャベツ半玉
・ブロッコリー半玉
・プチトマト10個くらい
・エビ6~8尾
・イカ(お好みで)
・アサリなど(お好みで)
・ソーセージ6~8本くらい
・パックのご飯(200g)
・溶けるチーズ少々
(作り方)
①鍋にバター少々とオリーブオイルを敷く。
②キャベツ半玉を鍋に敷き詰める。焦げ付きが気になる場合は水150ccくらいを入れる。
③具材を乗せて、バター、塩コショウ(お好みで)を乗せてふたをする。
※ふたは絶対してください!蒸し焼きにしないとキャベツの甘みが出ませんので。
④中火にかけて、キャベツがしんなりしてきたら火を止める。
⑤シメに残ったキャベツのだしにパックのごはんとチーズを入れるとリゾットも楽しめます。
キャベツ鍋(海鮮+ソーセージ)
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