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日本より深刻!?韓国の少子化【気になるニュース・さゆり’s eye】

2023.11.04

日本より深刻!?韓国の少子化【気になるニュース・さゆり’s eye】

日本より深刻!?韓国の少子化

大変お久しぶりの投稿で失礼します。
10月中旬、韓国・ソウルで開かれた「日韓女性記者フォーラム」に参加してきました。
新型コロナウイルスの感染法上の分類が「5類」になってから、私自身としても久しぶりすぎる海外出張からご報告します。

毎年、世界経済フォーラムが発表する各国の男女平等度を順位付けした「ジェンダー・ギャップ指数」で、常に下位を競い合う日本と韓国。2023年の発表では146カ国中、日本は125位、韓国は105位でした。
政治や経済、そして社会で、どうしてこうも男女格差がなくならないのか。同じ東アジア圏でお隣の国どうし話し合おうではないかと、韓国女性記者協会が初めて企画・主催したのが、今回の「日韓女性記者フォーラム」でした。日本からは私を含め、新聞・テレビの女性記者5人が参加しました。

話し合うテーマは「少子化の沼…突破口はあるか」「10%の壁、ガラスの天井」「アジア的な文化が女性関連の報道に及ぼす影響」の3つでした。私はnewsランナーで日本の少子化問題をシリーズで取材してきた立場から「少子化の沼」のセッションに登壇者として参加し、日本の出生率や政府の対策、若い人たちに多い“結婚に踏み切れない事情”や経済的不安などについて発表しました。
一方の韓国はというと…
去年の日本の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産むと想定される子どもの数)は、1.26でしたが、韓国はさらに低い0.78でした。その理由について、韓国公共放送KBSのホン・ヘリム記者は、1997年のIMF通貨危機の影響で若い世代に広がり続ける経済的不安や、住宅価格の高騰で結婚できない若者たち、子どもに対して不寛容な社会があるなどと指摘しました。中でも、2010年以降、「子どもはうるさくて迷惑」だとして、子連れでの入店を断るカフェやレストランが増えたため、政府がことしから調査に乗り出すことになったという話は衝撃的でしたが、日本でも数年前に、幼稚園を“騒音対象“として訴訟に発展した事例を思い出し、決して遠い話ではないと感じました。
また、学童保育の制度や保育園の数が日本に比べて十分ではない韓国では、働く親たちは高いヘルパー代を払うか、仕事を辞めるかの選択を迫られるといいます。韓国政府としては、少子高齢化で生産年齢人口が減少することを恐れて、移民政策へ大きく舵を切り始めているそうです。
ほかにも、高騰する子どもの塾代(韓国政府の調査によると、学校以外の学習塾や家庭教師、習い事にかける費用は、一人当たり平均41万ウォン=約4万5000円で、その額は年々増加)に、育休を取得した後の昇進への影響など、日本と酷似することばかりで本当に驚きました。

延世大学のチェ・ヨンジュン教授は、「子育てについては、先進国に匹敵するほどの制度があるのに育休制度も活用できていない。従来制度にはどう変革起こせるか必要だ」と話されましたが、両国に共通するのは、政策決定者の問題です。自身が子育てしながら働く議員が少なかったり、保守的な中高年層が多く残ったりしていることで、肝心の親たちの声が行政側に届いていないという課題があります。チェ・ヨンジュン教授の「多様性も足りなく保守的な人が政策決定者なので革新的な変化をもたらせない」の言葉がずーんと響きました。

日本と韓国のあまりに近い現実。
次回は、その文化的な背景についてもご報告します。
miyoka
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